2月に入り、妊娠週数は29週、8ヶ月の2週目になっている。
お腹の中にいる人の変化というのは、自分のお腹が少しずつ確実に大きくなっている、ということのほかには目には見えず、検診の時にエコーの画像を見たり、お医者さんの話を聞いて知るしかないけれど、16週で安定期に入った、とか、22週を越えたら万が一何かあってももう助かる可能性があるかなとか、28週からは安定期も過ぎ、妊娠後期なのだなとか、妊娠期間にはそういう目安のようなものもあり、それを足掛かりにしつつやっています。 *正産期の前に胎児が母体の外に出てきてしまった場合、定義上、22週を境にそれ以前は流産、以降は早産、となるらしい。現代の医療では、22週を越えると母体外でも措置によって生きられる可能性が上がってくる、ということのようで、だから21週以前は「何があってもお腹の中にいてもらわなければ」と思っていたけど、22週を越えると「万が一何かあっても助かるかも」「これから生きられる確率がどんどん上がっていく」と思っていた。もちろん22週の早産の場合、生きられたとしても障害の残る可能性も高いし、決して安心はできないけれど、それでも自分の心持ちとしては違っていた。 それで29週の今、予定日までは2ヶ月半ほどとなり、出産と育児に備えて必要そうなものは少しずつ買ったりしているのだけど、赤ちゃんのものを買うというのはなかなか不思議なものだな、と思う。私はここ数年、新しいものを買うことに慎重になっていて、どうしても必要、すぐに使わない、というもの以外はあまり買うことがない。でも生まれる前に買う赤ちゃんのものというのは、その必要性・切迫性が実感できないのだ。しかし、ネットで軽く検索でもすれば「出産前に準備しておくもの」みたいな記事には事欠かないし、育児書を紐解いても同様の記事が必ずある。どうやら生まれてから色々と必要なものがあるらしい、と育児業界の大手であるところのアカチャンホンポなどに行けば、そこにもまたテイクフリーの「出産準備リスト」があり、それを見ながら店内を回ればとりあえず必要なものは一通り揃う、ようになるらしい。 それで私も例に漏れずそのリストを読み込み、また「新生児サイズの服はすぐに着られなくなるから少なめでよい」とか「哺乳瓶はこのメーカーのこれがよい」とか「ベビーバスは生後一ヶ月しか(!)使わない」とか、そういう経験者の話も勘案したりしつつ、とりあえず必要最低限と思われるものをかごに入れていったりすると、なんだか、身長50cmの人のための洋服や哺乳瓶は言うに及ばず、赤ちゃんの鼻水を吸う器具、とか、冷たいおしりふきを適温に温めておく機械、とか、小さなはさみの形をした赤ちゃん用の爪切り、とか、赤ちゃんをのせてゆらゆらさせておくもの(バウンサーという)、とか、(母親の)産後の緩んだ骨盤を引き締めるためのベルト、とか、産後の出血のためナプキンの交換がスムーズにできる下着(産褥ショーツという)、とか、出すぎてしまう母乳を搾るための道具、とか、……、マタニティ・育児界隈には、子どもができていなければ全く知ることもない、その機能すら想像できないような商品が無数にあり、一大市場を形成しているのだな…とも思いますが、それよりも、今すぐに必要ではない、具体的な使い方も想像するしかない商品たち、まだ外の世界に出てきていない人との生活を想像しながら、その人のために選ぶものたち、というのは、そんな買い物の仕方をしたことがないので、不思議なものだな、と思う。この小さい洋服に、今お腹の中にいる人がくるまる日が遠からず来るのだなあ、と思うと。
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by grapevine30
| 2018-02-05 09:05
身体を通して時代を読む 武術的立場/甲野善紀、内田樹
ハート/大橋歩 一千一秒物語/稲垣足穂 田紳有楽 空気頭/藤枝静男 やめてみた。/わたなべぽん 地獄のガールフレンド(3)/鳥飼茜 まなざしのレッスン/三浦篤 しないことリスト/pha 持たない暮らし/金子由紀子 戦争を記憶する/藤原帰一 魂の退社/稲垣えみ子 子育て主夫青春物語/堀込泰三 考える人 2007年秋号 アメリカの考える人たち/新潮社 渡りの足跡/梨木果歩 想像ラジオ/いとうせいこう 柔らかい土をふんで、/金井美恵子 時間/吉田健一 愛の幻滅(上)(下)/田辺聖子 カンガルー日和/村上春樹 ポケット詩集/童話屋 夜を乗り越える/又吉直樹 イッツ・オンリー・トーク/絲山秋子 #
by grapevine30
| 2018-01-04 19:48
困難な結婚 内田樹
身体を通して時代を読む 内田樹・甲野善紀
まじめに生きるって損ですか? 雨宮まみ 校閲記者の目 毎日新聞校閲グループ なぜ、これがアートなの? アメリア・アレナス 地獄のガールフレンド2 鳥飼茜 ちょっとピンぼけ ロバート・キャパ 私的生活 田辺聖子 スプートニクの恋人 村上春樹 文鳥・夢十夜 夏目漱石 それから 夏目漱石 雨宮まみさんの本はだいぶ前に買って、大事に少しずつ読んでいたもの。雨宮さんがネット上で一般の人の愚痴を聞く、みたいな本で、本当に買ってよかった。亡くなられてちょうど一年くらいか。私も雨宮さんに愚痴を聞いてほしかった。 夏目漱石先生の「文鳥・夢十夜」、冒頭の「文鳥」は、なんかサイコパスの話では…という感じでよくわからず…、「それから」は、30才の放蕩息子が、金を貸すの貸さないの、働くの働かないの、自分の思いを伝えるの伝えないの…という話で「文鳥・夢十夜」よりはだいぶ読みやすく、と思って読んでいたものの、最後の最後まで救いもないし解決もないし展望もないし、という話で、うーん、私には漱石先生は難しいな…と思いました。でもあとがきに「こうしたテーマの作品が新聞に連載されたことは前代未聞で物議を醸した」みたいに書いてあったので、なるほど、現代の恋愛信仰はこのあたりから始まっているのかな、と思ったり。 #
by grapevine30
| 2017-11-19 11:21
その後も無事妊娠は継続し、今は妊娠13週になりました。
3回目の受診で、その時は9週3日のはずだったのに10週2日と言われ、予定日も言われたのだけど、前と週数がちがうな?と思い、4回目の受診で確認したところ、初診では胎児の大きさから、最終月経日ではなくて排卵日から数えたが、やはり最終月経日からの数え方になった、とのこと。赤ちゃんの大きさで判断するので、排卵日は関係なく、最終月経日でいいんですよ、と言われたが、そういうものなのかな…。 というわけで一週間ほど得した気分で、今は13週5日。 先日、腰痛から下腹部がうめくくらい痛くなり、心配で病院に行ったのだけど、中の人は元気で、手足をばたばた動かしていた(のがエコーで見えた)。腹痛はおさまったけど、腰痛は継続している…。 安定期は16週からだけど、どうやら「妊娠12週の壁」というのがあるらしく、やはり12週までのリスクが高いらしい。そう思うと壁は越えたのかな、という感じです。 前に投稿したのは妊娠9週で、3回目の受診の前でしたが、3回目の受診が一番緊張したな。その前に旅行にも行って、雨だったり暑かったりする中、けっこう歩いたりもしていたし、混んだ電車に乗ったりとか、宅配便で届いた米20kgを持ったりとか、ベランダに出る小さい段差で足をすべらせたりとか(転んではいないけど)、色々と心配事が多かった…。12週までの流産は赤ちゃんの遺伝子異常とか、母体に原因のない先天的なものがほとんど、とはいえ。初診の時に妊娠10週までのリスクが、とも言われていたし、もしだめだったら…という気持ちもあった。 受診のときに、つわりはあるかとか、お腹がはるかとか、便秘はとか、何項目かチェックするシートがあり、それに記入して受付に出すのだけど、私はつわりもないし、一個もチェックが入らなくて(入らないほうがいいものもあるのだろうけど)、なんだかそれも、妊娠している徴候がないみたいで不安だった。 診察台に乗って、心の準備…と思いどきどきしていたら、順調ですね、という先生の声が聞こえて、そのあとで赤ちゃんの心臓が動いているのも見えてきて、すごく安心しました。 4回目の受診では赤ちゃんが手をぱたぱたさせているのが見えて、かわいかったです。
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by grapevine30
| 2017-10-17 18:48
忘れないうちに記録…。
未明の闘争 保坂和志 パン屋再襲撃 村上春樹 猫も杓子も 田辺聖子 レキシントンの幽霊 村上春樹 えびな書店店主の記 蝦名則 ノラや 内田百閒 下流志向 内田樹 子どもはわかってくれない 内田樹 ひとりでは生きられないのも芸のうち 内田樹 街場の現代思想 内田樹 知に働けば蔵が建つ 内田樹 ホームシック ECD・植本一子 内田樹さんの本がたくさんあるので、これは何冊かにしぼってもよいのでは…?と思ってまとめて読み始めたのだけど、読むとすごく知っている文章というか、頭の中にそのリズムもふくめてしみこんでいる文章ばかりで、結局手放せない。社会人1、2年目くらいの時によく読んでいたことを思い出す。今は「困難な結婚」を読んでいます。 棚卸ししたい本(本棚の前面においている)、増減はしますが、いま八十数冊。子どもが産まれるまでにはなんとかなるかな。といいつつ、ほしい本も何冊か。人が一人増えるので色々すっきりさせたい…。
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by grapevine30
| 2017-10-17 08:57
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